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産地|兵庫県(35件)
「代表的な産地・都市」欄に兵庫県が含まれる生業、35件です。
- 酒蔵杜氏(日本酒の醸造責任者) 世界|ワインメーカー/ヴィントナー(フランス・イタリアなど欧州)
もし消えたら=蔵と杜氏集団が結んできた米作農家との地場のつながり、寒仕込みの時期に蔵人が集まって暮らす季節労働の文化。 - 醤油職人(醤油蔵の蔵人・杜氏) 世界|イタリアのバルサミコ酢職人(アチェタイア、モデナ/レッジョ・エミリア)
もし消えたら=木桶の中で棲みつく「蔵付き酵母」が生む複雑な香りと、蔵ごと・土地ごとに味が違うという醤油本来の個性、諸味を搾る匂いに満ちた蔵の風景。 - 線香職人(淡路島) 世界|アガルバッティ職人(インドの線香職人)
もし消えたら=椨の樹皮粉末を練り、型から押し出して天日で乾かす工程を熟練の勘だけで管理する技術と、淡路島が線香生産で日本一を占めてきた産地の記憶。 - 播州そろばん職人 世界|中国の算盤(суанpan、上二玉・下五玉の伝統的な珠算具)
もし消えたら=電卓以前の日本の計算文化を支えた道具と、播州(小野市)に集積した木地師・珠師・仕上師の分業体制 - 豊岡杞柳細工職人 世界|イギリス・フランスの柳細工職人(バスケットメーカー)
もし消えたら=コリヤナギを編んで柳行李を作る技術と、行李づくりから発展して豊岡を鞄の産地に押し上げた産業の連続性 - 陶芸家・窯元(丹波立杭焼) 世界|フランス・ラボルヌ村の炻器職人(中世から続く薪窯焼き締め陶器の職人集落)
もし消えたら=平安末期から続く日本六古窯の一つとして、釉薬を使わず薪の灰だけで生まれる「灰被り」の偶然の景色と、丹波篠山の農村に根付いたすり鉢・水がめの実用の記憶 - 毛鉤職人(播州毛鉤) 世界|スコットランド・イングランドのフライタイヤー(毛針結い職人)
もし消えたら=渓流釣りの疑似餌としての実用と、金箔・漆で仕上げる装飾美の両立という播州の技術が失われる - 人形筆職人(有馬人形筆) 世界|ヨーロッパの機械仕掛け玩具(オートマタ)職人
もし消えたら=室町時代から続くとされるからくり筆記具の系譜と、湯治場土産という有馬の観光文化の一部が失われる - 火箸職人(明珍火箸) 世界|西洋のウィンドチャイム職人(風鈴・チャイム製作者)
もし消えたら=平安末期から続く甲冑鍛冶の技術系譜と、鍛造ならではの澄んだ余韻を持つ音色が失われる - 大工道具鍛冶(播州三木打刃物) 世界|ドイツ・ゾーリンゲンの刃物鍛冶(工具・刃物の産業集積地)
もし消えたら=大工が使う「道具を作る道具」という川上の技術基盤と、割込み鍛接による切れ味と粘りの両立という技法が失われる - 麦わら細工職人(城崎麦わら細工) 世界|フランスのストローマーケトリー職人(藁の寄木細工師)
もし消えたら=江戸享保年間(約300年前)に因州の半七が城崎温泉で始めたとされる技術と、現在「麦わら細工技術者の会」5人に集約された技の継承先が失われる - 独楽職人(姫路独楽) 世界|ドイツ・エルツ山地の木製玩具職人(シュピールツォイクマッハー)
もし消えたら=幕末〜明治初期に興り西日本一円に広まった郷土玩具と、姫路市書写の里美術工芸館に集約された鑑賞・継承の場が失われる - 白なめし革職人(姫革細工) 世界|欧州のシャモア(羚羊)革・鹿革のオイルタンナー(ヌバック系皮革職人)
もし消えたら=戦国時代末期から「播磨の白なめし革」として全国に知られた技術と、室津(たつの市)で発達した繊細な革細工物という選択肢が失われる - 鬼師(淡路鬼瓦) 世界|欧州のガーゴイル・グロテスク彫刻職人(石造建築の魔除け彫刻師)
もし消えたら=約1300年前の藤原京時代にさかのぼるとされる歴史と、日本三大瓦産地の一つとして培われた「鬼師」の一点一点手作りの造形技術が失われる - 丹波布織り手 世界|英国のハリス・ツイード織り手(アウター・ヘブリディーズ諸島の手織り羊毛織物)
もし消えたら=明治末期に一度途絶えかけた「縞貫」という名の野良着が、民藝運動の柳宗悦により発見・命名され「丹波布」として復興した歴史と、その復興自体が象徴する「一度失われかけたものを取り戻す」物語が失われる - 鎌鍛冶(播州鎌) 世界|オーストリア・ドイツのゼンゼ(大鎌)鍛冶職人
もし消えたら=明治維新後に元一宮藩お抱えの刀鍛冶・藤原伊助が剃刀の製法を鎌づくりに応用して生まれた「カミソリ鎌」という発想の転換と、国内生産の約7〜8割を占めるとされる産地の集積が失われる - 陶芸家・窯元(出石焼) 世界|英国・ウェッジウッド社のジャスパーウェア職人(彩色を排し白色の浮き彫り装飾を主とする炻器・磁器の系譜)
もし消えたら=純白の磁肌に浮き彫り・透かし彫りだけで模様を表す「白すぎる焼き物」という、日本の陶磁器の中でも異色の美意識と、明治期には海外の万国博覧会で高く評価された歴史 - 藍染織職人(播州山崎藍染織) 世界|ドイツ・チューリンゲン地方のウォード(大青)染め職人(合成藍の登場でほぼ絶滅し、近年小規模な復興が試みられている欧州の天然藍染めの系譜)
もし消えたら=昭和53年(1978年)にほぼ途絶えかけていた藍染織を一人の職人が本建て発酵建てで復活させたという再生の物語と、合成染料に一度は駆逐された天然藍がヨーロッパにも同じ運命をたどった過去を持つという世界共通の背景 - 手漉き和紙職人(杉原紙) 世界|イギリスの手漉き紙職人(政府公文書・銀行券用紙として重用された、格式の高い手漉き紙の伝統)
もし消えたら=鎌倉幕府の公用紙にまで採用された1000年以上の格式と、大正期に一度途絶えながら昭和45年に有志の手で半世紀ぶりに復興したという再生の物語。 - 陶芸家・窯元(三田青磁) 世界|韓国の高麗青磁職人(高麗時代に大成した、翡翠色の澄んだ青磁釉を持つ朝鮮半島の青磁の系譜)
もし消えたら=昭和初期に一度完全に消えた技術を令和になって再興したばかりであり、後継者が育たなければ二度目の断絶を迎える。江戸後期に『中国の青磁と同レベル』とまで評された発色技術が再び失われる - 陶芸家・窯元(赤穂雲火焼) 世界|米国先住民プエブロの黒陶職人(マリア・マルティネスに代表される、釉薬を使わず燻煙による還元でつやのある黒色を出すサンイルデフォンソ族の陶芸)
もし消えたら=一度完全に途絶え、桃井香子という一人の陶芸家が20年かけて復元した『幻の焼き物』の技術が、再び後継者を失えば今度こそ永遠に失われる - 緞通織り手(赤穂緞通) 世界|イラン(ペルシャ)の手織り絨毯職人(何百万もの結び目を手作業で織り込む、世界最古級の絨毯産地)
もし消えたら=鍋島緞通(佐賀)・堺緞通(大阪)と並び『日本三緞通』と称された、児島なか考案の際立った紋様を織り出す技術と、昭和期に一度途絶えながらも平成11年の伝承会発足で守られてきた継承の系譜が失われる - 張子師(姫路張子玩具) 世界|ドイツ・チューリンゲン地方の張り子人形職人(ゾンネベルク等、紙を張り重ねて作る玩具・人形の伝統産地)
もし消えたら=創始者・直七から5代にわたり継承されてきた、和紙を張り重ねて成形する張子技法と、姫路の城下町文化が育んだ素朴な郷土玩具としての系譜が、現在の継承者1名をもって途絶える危機にある - 籠師(有馬籠) 世界|フランス・ヴィレーヌ=レ=ロシェのオジエ(柳)バスケット職人(中世から続く柳細工の村で、宮廷・家庭向けの実用籠を編む伝統)
もし消えたら=1585年に豊臣秀吉の正室・北政所へ贈られたと伝わり、1873年のウィーン万博で優秀賞を受賞した歴史を持つ、六甲山系の晒竹を極細に加工する編み技術と、現在1社のみが継承する技法 - 仏壇職人(兵庫仏壇) 世界|イタリアの聖具職人(教会向けの祭壇・聖具箱を彫刻と金箔で仕立てる工房の伝統)
もし消えたら=江戸時代に京都から持ち帰られた技術を起点に、天然の原材料を使い数多くの工程を手作業で仕上げる仏壇づくりの技術と、加古川市・丹波市・宍粟市・尼崎市という複数産地に分散して受け継がれてきた分業の形 - 仏壇職人(姫路仏壇) 世界|スペインのレタブロ(祭壇衝立)職人(教会の主祭壇に置く、金箔と彫刻で埋め尽くされた大型の祭壇衝立を仕立てる伝統)
もし消えたら=姫路城の城下町で育まれた「仏壇を立派に、大切にする」という気風とともに発達した、豪華絢爛・重厚な大型金仏壇の様式と、姫路仏壇組合が受け継ぐ職人の手仕事 - 紙漉き職人(名塩紙) 世界|アメリカ・クレイン社の紙幣用コットン紙職人(紙幣・公文書向けに耐久性の高い特殊な紙を漉く専門職人)
もし消えたら=越前から伝わったとされる抄紙技術に地元産の泥土を漉き込むという独自の工夫を加え、藩札の地紙や国宝級文化財の修復用紙として重宝されてきた「名塩千軒」と呼ばれた紙漉きの里の技術と、現在2軒のみが継承する技 - 籠師(美吉籠) 世界|韓国の柳器(バドゥニ)職人(柳やコリヤナギの枝を編んで作る朝鮮半島の伝統的な実用籠細工)
もし消えたら=正倉院宝物の「華籠」の技法を伝えるとされる網代編みの技術と、農閑期の副業として吉川町の地に根付いてきた竹製の実用道具づくりの記憶 - 染師(しらさぎ染) 世界|ナイジェリアのアディレ(藍染)職人(ヨルバ族に伝わる、絞りや糊防染を用いた木綿の藍染め伝統)
もし消えたら=奈良時代より「飾磨の褐染」として知られた播磨の藍染めの歴史と、昭和44年に姫路城の図柄と組み合わせて復活させた「しらさぎ染」という土地の物語を伝える染物 - 陶芸家・窯元(王地山焼) 世界|フランス・セーヴル王立磁器製作所の陶工(王侯貴族の庇護のもとで発達した、藩窯・官窯としての磁器づくりの伝統)
もし消えたら=篠山藩主が京焼の名工を招いて始めた藩窯としての由緒と、青磁を中心とする鎬・面取りの技法、昭和63年に発祥の地で再興された「幻の磁器」と呼ばれる焼き物の系譜 - 織元(丹波木綿) 世界|アメリカ南部のホームスパン(手紡ぎ木綿)職人(開拓時代から続く、綿花を手で紡ぎ織り上げる家庭工芸の伝統)
もし消えたら=宝永年間から続く丹波の綿づくりの記憶と、昭和49年に篠山市栗柄の有志が糸紡ぎ・草木染め・手織りの全工程を惜しんで復活させた、藍染の縞や絣を特徴とする手織り木綿の技術 - 竹細工職人(三田鈴鹿竹器) 世界|イギリス・サマセット地方のウィロー(柳)バスケット職人(湿地帯の柳を素材に、農具・輸出用の実用籠を編む伝統産地)
もし消えたら=四国讃岐から伝わった竹細工の技術を大正期にアメリカ市場向けの輸出品にまで発展させた歴史と、最盛期に15〜16軒が担っていた地場産業としての竹器づくりの記憶 - 土人形師(稲畑人形) 世界|ロシアのディムコヴォ土人形職人(素朴な彩色を施した粘土の玩具人形を作る、ロシア中部ヴャトカ地方の民芸伝統)
もし消えたら=経済的事情でひな人形を買えない農民のために1846年に赤井若太郎忠常が作り始めたという由来と、菅原道真をモデルにした「練天神」を飾るという他の雛人形にはない独自の様式、地元産の「赤井粘土」を使う技術 - 紙漉き職人(皆田和紙) 世界|ドイツ・カプファーの手漉き紙職人(中世から続く工房で、耐久性の高い厚手の手漉き紙を漉く伝統)
もし消えたら=室町時代の文献にまで記述が遡る歴史を持ち、昭和43年に一度生産が途絶えながらも昭和45年に地域の人々の手で復活させた、厚手で破れにくい和紙づくりの技術 - 和ろうそく職人(西宮和ろうそく) 世界|フランスのミツロウキャンドル職人(養蜂と結びついた、蜜蝋を使う伝統的な手作りキャンドル製作)
もし消えたら=姫路藩の藩業として発達し、明治10年頃に姫路城下から分家して大阪・西宮へと受け継がれてきた製法と、武家や裕福な商人の高級な照明具であった和ろうそくづくりの技術。兵庫県内で唯一の担い手とされる現状