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産地|石川県(36件)
「代表的な産地・都市」欄に石川県が含まれる生業、36件です。
- 浜士(塩士)・揚げ浜式製塩職人 世界|フランス・ゲランドの塩田職人(パリュディエ)
もし消えたら=海水を人力で汲み上げ撒き続ける「揚げ浜」という重労働の製塩技術と、江戸時代の加賀藩の専売制のもとで能登に根付いた塩づくりの文化。 - 和ろうそく職人 世界|欧州のチャンドラー(蝋燭職人、蝋燭職人ギルドの伝統)
もし消えたら=仏壇や神事で灯される「消えない炎」の伝統と、灯芯まで手作業で巻き上げる技法 - 仏壇職人 世界|ドイツの家庭用祭壇(Hausaltar、私的な礼拝のための扉付き木製祭壇家具)
もし消えたら=指物師・宮殿師・塗師・蒔絵師・金具師という分業体制で一つの仏壇を仕上げる伝統工芸の総合力 - 陶芸家・窯元(九谷焼) 世界|フランス・リモージュの磁器職人(純白の硬質磁器に金彩で花模様を描く伝統)
もし消えたら=一度廃絶(古九谷)しながら再興を遂げた稀有な産地の歴史と、九谷五彩という独特の濃密な上絵付け技法 - 漆器職人(輪島塗) 世界|欧州のジャパニング職人(17〜18世紀フランス・英国、本物の漆が手に入らず代替塗料で漆器の艶を模倣した伝統)
もし消えたら=100以上の工程を数ヶ月かけて仕上げる本物の漆器の耐久性と、輪島地の粉という珪藻土質の下地材による独自の堅牢さ - 漆器職人(山中漆器) 世界|英国のトリーンウェア職人(陶磁器が普及する以前の木工旋盤による日用木製食器の伝統)
もし消えたら=木地挽き日本一とされる技術と、250事業所という国内漆器産地では有数の規模を持つ生産基盤 - 傘職人(金沢和傘) 世界|西洋の洋傘職人(アンブレラメーカー)
もし消えたら=明治・大正期に118軒あった金沢の傘屋が生んだ町の景観と、竹と和紙だけで作る雨具という選択肢が失われる - 水引職人(加賀水引細工) 世界|フランスのパスマントリー職人(房・組紐等の装飾トリム職人)
もし消えたら=約100年前に金沢の津田左右吉が創始したとされる技術と、結び方に意味を込めるという贈答文化の精神性が失われる - 毛針職人(加賀毛針) 世界|欧米のフライタイヤー(西洋式フライフィッシングの毛鉤製作者)
もし消えたら=1575年創業とされる目細八郎兵衛商店が明治23年(1890年)の第3回内国勧業博覧会に出品して全国にその名を広めた歴史と、武士のたしなみから発達した鮎釣り文化という選択肢が失われる - 陶芸家・窯元(珠洲焼) 世界|北米プエブロ族のブラックウェア(サン・イルデフォンソの黒陶)職人
もし消えたら=14世紀には日本列島の4分の1に流通するほど隆盛しながら15世紀末に忽然と姿を消し、約400年の空白を経て1976年に復興したという「一度完全に消えた産地」という珍しい歴史そのものが失われる - 仏壇職人(金沢仏壇) 世界|ロシア正教の家庭用聖像画(イコン)コーナー「赤い隅(クラスヌイ・ウーゴル)」(金箔・装飾を施した聖像画を家庭の一角に飾り日々祈りを捧げる文化)
もし消えたら=加賀藩細工所に集められた名工たちが築いた、木地師・塗師・蒔絵師・彫刻師・金具師という完全分業体制と、変色しないとされる加賀蒔絵の技術。 - 仏壇職人(七尾仏壇) 世界|ロシア正教の家庭用聖像画(イコン)コーナー「赤い隅(クラスヌイ・ウーゴル)」(金箔・装飾を施した聖像画を家庭の一角に飾り日々祈りを捧げる文化)
もし消えたら=室町時代の能登守護・畠山満則による技術保護に始まり、江戸初期にはすでに職人町を形成していたという600年以上の産地の記憶。 - 陶芸家・窯元(大樋焼) 世界|米国のアメリカンラクー陶芸家(ポール・ソルドナーが確立した、焼成後に還元焼成を加えるアメリカ式楽焼の系譜)
もし消えたら=前田家の御用窯として350年余り続いた、ろくろを使わず手とへらだけで成形する一貫手作業の技術と、雪国の暖かみを表す飴釉の色合いが失われる - 竿師(加賀竿) 世界|英国・米国の手作り竹製フライロッド職人(スプリットケーン式フライロッド、ペイン・ロッド〈Payne Rod〉等の系譜)
もし消えたら=現存する職人がただ1人とされる、約120工程を経て一本の竹から仕立てる加賀竿の技術と、武士の鍛錬として始まった鮎釣り文化の系譜が完全に途絶える - 象がん師(加賀象嵌) 世界|スペイン・トレドの象嵌職人(ダマスキナード、鋼に金銀の線を打ち込む刀剣装飾の伝統技法)
もし消えたら=『天下の名品』とまで評された加賀藩御用の金工象嵌技術が失われ、現存する象嵌産地が加賀・肥後(熊本)・京都の3か所からさらに減ることになる - 織元(能登上布) 世界|フランス・ノルマンディー地方のリネン織元(欧州随一の亜麻産地だが、担い手の高齢化・減少が進む麻織物の系譜)
もし消えたら=日本屈指とされた本麻手織り上布の技術が、たった一軒の工房もろとも完全に途絶える。昭和初期に全国一の生産量を誇った麻織物産地としての歴史も終わる - 野鍛冶(鶴来打刃物) 世界|英国の村の鍛冶屋(ヴィレッジ・スミス、農具から家庭用刃物まで一手に引き受ける地域密着の鍛冶職人)
もし消えたら=松炭とふいごの時代からほぼ変わらない「火作り」の技法で、鉈から包丁まで何でも打ち分ける野鍛冶の技術が、現存する最後の1軒とともに失われる - 獅子頭彫刻師(加賀獅子頭) 世界|イタリア・ヴェネツィアの仮面職人(カーニバルで使う祭礼用マスクを手作業で仕立てる、欧州随一の仮面工芸の産地)
もし消えたら=武田友月・沢阜忠平・杉井乗運という加賀三名工の系譜が伝えた、八方睨みという独特の風貌を持つ獅子頭彫刻の技術と、各町が守護として獅子頭を所有し男子誕生を祝う床の間飾りとした金沢の生活文化が失われる - 花火師(能登花火) 世界|欧米のフェスティバル花火師(村ぐるみで製造免許を持ち、地域の祭礼専属で花火を打ち上げる欧州の伝統的な花火職人)
もし消えたら=約80人の集落のほとんどが花火師免許を持つという『花火師の里』の濃密な継承構造と、能登煙火株式会社(1933年創業)に代表される、祭礼に根ざした地域専属の花火製造の系譜が失われる - 和ろうそく職人(七尾和ろうそく) 世界|欧州のチャンドラー(蝋燭職人ギルドの伝統)
もし消えたら=石川県内で唯一の製造元となった高澤ろうそく店が守り続ける、和紙とイ草の灯芯に蝋を手で塗り重ねる技法と、寺院の多い能登の風土が育んできた大きく消えにくい炎の和ろうそく文化が完全に途絶える - 紙漉き職人(二俣和紙) 世界|イギリス・王立造幣局御用の透かし紙職人(公文書・紙幣用に透かしを入れた特別な紙を漉く伝統)
もし消えたら=養老年間に僧・泰澄が紙漉きを始めたと伝わる1300年の歴史と、加賀藩の献上紙漉き場として高級な公用紙「加賀奉書」を漉いてきた記憶、原料の楮の栽培から一貫して手がける製法 - 仏壇職人(美川仏壇) 世界|ロシア正教のイコン工房(金地に聖人像を描き、教会・家庭の礼拝空間を彩る宗教美術の伝統)
もし消えたら=15世紀中頃に始まり、19世紀に湊屋村次郎が確立した「堆黒」という他産地に見られない独自技法と、秋田ヒバ・イチョウを使った堅牢な木割の技術 - 桐工芸職人(金沢桐工芸) 世界|ヨーロッパの宮廷家具職人(木地に彫刻や象嵌を施したうえで金属装飾を組み合わせる、木工と金工を融合した調度品づくりの伝統)
もし消えたら=明治期に蒔絵師・大垣昌訓が考案した、焼き桐の木目の美しさに加賀蒔絵の華やかさを重ねるという独自の組み合わせの技術と、金沢の城下町文化が育んだ工芸の記憶 - 檜細工職人(白山檜細工) 世界|スイスのストロー編み帽子職人(アルプス山間部で麦わらを編んで作る、農作業用の実用帽子の伝統)
もし消えたら=約400年前に旅の僧が伝えたと伝わる檜笠の製法と、昭和50年のダム建設による産地水没という苦難を乗り越えて鶴来町等に移住してまで続けられてきた、ヒノキを薄い経木に加工する手作業の技術 - 提灯職人(加賀提灯) 世界|イタリア・ヴェネツィアのランタン職人(ガラスと金属を組み合わせ、祭礼・儀式用の灯具を仕立てる伝統)
もし消えたら=竹ヒゴを1本ずつ切断して骨に仕立てるという、螺旋巻きが主流の他産地の提灯とは異なる頑丈な独自製法と、最盛期に60軒あった金沢の提灯屋の記憶 - 表具師(金沢表具) 世界|イギリスの製本職人(革装丁・金箔押しで書物を仕立てる、貴族の蔵書文化と結びついた製本工芸の伝統)
もし消えたら=藩政時代から続く御用表具師の技と、京表具の流れを汲みながらも加賀百万石の武家文化を反映したどっしりとした仕上がり、金沢の町家に合わせて寸法を短くするという独自の調整技術 - 釜師(加賀茶の湯釜) 世界|イギリスの銀器職人(シルバースミス、茶器・食器を鋳造・鍛造で仕立てる伝統工芸)
もし消えたら=加賀藩の茶の湯文化と結びつき、3代藩主前田利常の招きから始まった釜師の系譜、炉用・風炉用に30〜50種以上ある意匠を作り分ける鋳造の技術 - 型彫師(加賀友禅型彫刻) 世界|インドネシアのバティック用銅版(チャップ)職人(ろうけつ染めの型となる銅製スタンプを彫る、ジャワ島の伝統工芸)
もし消えたら=18世紀末に金沢で興った板場友禅(型友禅)の技術と、一枚の着物に400枚以上の型を要することもある、加賀五彩の写実的な草花模様を支える型紙彫刻の精緻な技 - 銅鑼師(金沢銅鑼) 世界|インドネシア・バリ島のガムラン鍛冶職人(青銅を打ち鍛えて音階を調律する、ガムラン楽器の伝統的な鋳造・鍛造技術)
もし消えたら=石川県指定重要無形文化財に指定される、銅と錫の合金「砂張」を加工して深い余韻を生み出す金沢の銅鑼づくりの技術 - 琴職人(金沢琴) 世界|中国の古琴製作職人(漆と木を用いて七弦の伝統楽器を仕立てる、文人文化と結びついた中国の伝統工芸)
もし消えたら=江戸時代に武家の女性の教養として重んじられ、明治以降も城下町金沢の生活に根付いてきた琴文化と、蒔絵・螺鈿をふんだんに使い楽器の域を超えた芸術品に仕立てる金沢独自の装飾技術 - 三味線職人(金沢三味線) 世界|アメリカ・アパラチアのバンジョー製作職人(皮を張った胴に棹を差す、民俗音楽と結びついた弦楽器製作の伝統)
もし消えたら=藩政時代に東・西・主計町の花柳界を中心に発展してきた金沢の三味線文化と、芸妓の芸を支えてきた楽器製作の技術 - 太鼓職人(金沢太鼓) 世界|韓国の長鼓(チャンゴ)製作職人(皮を張った両面太鼓を作る、朝鮮半島の伝統的な太鼓製作の技術)
もし消えたら=慶長14年に播磨から招かれた革細工の名人に始まる伝統と、手取川の良質な水を生かして革を丈夫で音の良いものに仕上げる、全国に知られた金沢の太鼓づくりの技術 - 織元(牛首紬) 世界|イタリアの「ドッピオーネ」(玉繭を使う節のある絹織物)職人
もし消えたら=「釘に引っ掛けても破れない」と称されるほどの強靭さを持つ、玉繭を活かす座繰り技術と、白山山麓の養蚕文化そのもの - 刺繍職人(加賀繍) 世界|英国の「オア・ヌエ」金糸刺繍職人(教会儀礼衣装のゴールドワーク刺繍)
もし消えたら=前田家の庇護のもとで磨かれた30種以上の技法を使い分ける高度な立体表現と、能装束・打掛という格式高い衣装文化そのもの - 漆器職人(金沢漆器) 世界|フランスのブール様式家具職人(象嵌・金具装飾を施す宮廷御用達の家具工芸)
もし消えたら=加賀藩御細工所に起源を持つ蒔絵・螺鈿を組み合わせた加飾技術と、前田家の文化的庇護が育てた金沢の工芸集積そのもの - 箔職人(金沢箔) 世界|イタリア・フィレンツェの金箔打ち職人(バッティローロ組合の伝統技術)
もし消えたら=国内金箔生産のおよそ99%という圧倒的シェアが失われ、漆器の蒔絵・仏壇仏具・陶磁器の絵付け等、他の日本の工芸文化全体が素材面で立ち行かなくなる