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面打師(能面)世界の似たサービス ─ ヴェネツィアのカーニバル仮面職人(イタリア)
室町時代(観阿弥・世阿弥が能を大成した14世紀。面打ちの名工の伝承は室町中期とされる)
共通の目的顔を覆い隠し、人ならざる存在を演じるための道具を作る
やり方が、どう違うのか
⚠ 「使う道具」「使う素材」は日本側のみ調べています(世界側は同じ条件で確かめられていないため、
世界側の比較値は作っていません)。
もうひとつの世界の対比例=西アフリカの儀礼用仮面彫刻師(精霊を宿すと考えられた仮面を彫る伝統)
なぜ違いが生まれたのか
能面は演者が首の角度だけで感情を変える様式美のため彫りの陰影が精緻に発達した。ヴェネツィアの仮面は謝肉祭という匿名の祝祭空間で目立つための装飾性が発達した
五感で味わう価値・職人のこだわり
- 出会える舞台・空間|能面を打つ工房は、京都の出目家・井関家、大野出目家など複数の家系にわかれて全国に点在し、地域でまとまった産地や組合を持たない。材料の檜は、樹脂を抜くために川に晒した木曾檜が最高級とされる。奈良のシテ方能の宗家・金春家に伝わった能面47面は、いずれも重要文化財として東京国立博物館に所蔵される。うち「曲見」は縦20.9センチ、横13.9センチ、江戸時代18世紀の作とされる。国の経済産業大臣指定伝統的工芸品244品目には含まれておらず、面打ちは能楽師や愛好家からの個別の注文によって支えられている。
- 五感|木曾檜の角材に型紙を写し、鉈で角を落とし、鋸で粗く切り出す音から製作は始まる。突き鑿で顔の輪郭を均し、縦型・横型に合わせて彫り進めるにつれ、木くずの香りが工房に満ちる。目・鼻・口・耳の位置を測って彫り抜いたあと、耳の穴は5ミリの鉄棒を熱して焦げ目をつけて仕上げる。彩色では膠で溶いた胡粉を下地に塗り重ね、乾けば紙やすりで均し、水干絵具を重ねたあと、墨で目や歯を、朱墨で唇を、薄墨で眉を描き入れる。
- 異常なこだわり|面打ちは木取り4工程、彫刻7工程、彩色7工程の計18工程に細分される。にかわ液は水100ccに5グラムのにかわを溶かす配合で、下地の胡粉を定着させる。彩色は下地・上地・古色・肌色・目歯・唇・眉と少なくとも7段階に分けて塗り重ね、仕上げの研磨には#150のとうし(紙やすり)を使う。木曾檜は樹脂を抜くために川に晒したものを選び、能面全体は二百数十種類あるとされる一方、能を演じるのに最低限必要とされる基本型はおよそ60種にまで絞られる。古い名品を写す「写し」の場合は、額に残る打痕のような傷まで本面と見分けにくいほど忠実に再現することが求められる。
- 外国人の驚き|1枚の面に、木取りから彩色まで細かく分ければ18もの工程があることに驚かれる。耳の穴を熱した鉄棒で焼き抜くという、彫るのではなく焼く工程が含まれている点も珍しがられる。能面の中でも翁面は、延命冠者を除く3面の顎が口の脇で切り離され紐でつながる「切り顎」という特殊な構造を持ち、能面のなかでもっとも神聖視される。豊臣秀吉が特定の面打ちの作品を「雪」「月」「花」と名付けて別々の大名に贈り分けたという逸話も、面が単なる道具以上に扱われてきたことを物語る。地域の産地や組合を持たず、家系や師弟関係だけで数百年にわたり技術が受け継がれてきたことにも驚かれる。
- 豆知識|能楽そのものは昭和32年(1957年)12月4日に重要無形文化財に指定され、社団法人日本能楽会が保持者として総合認定を受けている(2008年にはユネスコ無形文化遺産にも登録された)。南北朝から室町時代にかけて活動した特に優れた面打ち10人は「十作」、次点の6人は「六作」と呼ばれる。十作の一人・龍右衛門が打った3つの小面は、豊臣秀吉が「雪」「月」「花」と名付けて愛蔵し、晩年に「雪」を金春流の家元へ、「月」を徳川家康へ、「花」を金剛家へそれぞれ贈ったと伝わる。江戸時代には越前出目家・大野出目家・井関家・児玉家・弟子出目家などが技を分けて継承し、出目満喬(1635年から1715年)は「天下一備後」、満昌は「天下一近江」という焼印を面の裏に押した。奈良の金春家では金春禅竹(1405年ごろから1470年ごろ)や金春安照(1549年から1621年)らの代に能面が蓄えられ、明治初期に家を離れたのちは奈良の有志による「諦楽舎」という組織が保護してきた。
もし消えたら、何が失われるのか
| 事業者数(現在) | —(未確認) |
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| 事業者数(ピーク時) | —(未確認) |
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| ピークの年 | —(未確認) |
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| 統計の基準年 | —(未確認) |
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| 後継者不足度 | ★★★★☆ |
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| 統計の出典URL | —(未確認) |
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失われるもの(数字にならないもの)
表情を持たない面で複雑な感情を伝えるという、600年続く能楽の様式美そのものを支える技術
いま直面している問題
能楽人口自体の減少、良質な檜の面木の入手難、後継者不足
出典
産地|京都府・東京都(能楽師の需要地に職人が点在。産地としての組合は確認できず)(東京都 京都府) 世界の対比先|欧州
English: Noh mask maker (Omote-shi)(A carver who spends months hollowing a single block of cypress into a Noh mask whose fixed expression seems to shift with the tilt of the actor's head.)