日本の生業と、世界の似たサービス > 太鼓職人(奄美チヂン)
開始時期は確認できていない(奄美の八月踊り自体は琉球文化圏の影響を受けた古い農耕儀礼とされるが、チヂンという太鼓の製作技術の開始年を示す一次資料は確認できていない)
| 日本|太鼓職人(奄美チヂン) | 世界|西アフリカのジャンベ職人(片手または素手で叩く軽量な太鼓を作り、村落共同体の輪踊り・祭礼で使う打楽器文化) | |
|---|---|---|
| アプローチ | 1年以上乾燥させたクスやセンダンの木を胴に、1週間ほど乾燥させた毛付きのままの馬や山羊の皮を張り、側面のくさびを叩いて皮の張りを調整する『くさび締め』という独自の構造を持つ。旧暦8月に奄美諸島で行われる豊年祈願の『八月踊り』で、集落の人々が輪になり男女で唄を掛け合いながら踊る際の伴奏として使われる。片手で持ち続けられるよう女性でも扱えるほど軽く仕上げられているのが特徴で、徳之島では『テーク』と呼ばれる | 西アフリカのジャンベは、一本のくり抜き胴に山羊皮を張り、ロープで皮の張力を調整する片手〜両手打ちの太鼓で、村落の輪になった踊りの伴奏に使われる。ロープ締めとくさび締めという張力調整の方式は異なるが、共同体が輪になって歌い踊る際の軽量な伴奏太鼓という機能・使われ方は共通する |
| 使う道具(日本側) | くさび、革張り用の道具 | |
| 使う素材(日本側) | クスまたはセンダンの木(胴)、馬または山羊の皮(毛付き) | |
⚠ 「使う道具」「使う素材」は日本側のみ調べています(世界側は同じ条件で確かめられていないため、 世界側の比較値は作っていません)。
もうひとつの世界の対比例=カリブ海のスティールパン、ブラジルのタンボリンなど、共同体の祭礼で輪になって演奏する軽量打楽器の系譜
チヂンは奄美諸島という薩摩藩支配下でも独自の言語・文化圏を保った島嶼社会で発展し、くさびで皮の張りを自在に調整する構造は、輪踊りの最中に片手で持ちながら演奏し続けるという踊りの形式に最適化された結果と考えられる。西アフリカのジャンベも同様に共同体の輪踊りに最適化された構造を持つが、素材・気候に応じてロープ締めという別の解決策を取った
| 事業者数(現在) | 3 |
|---|---|
| 事業者数(ピーク時) | —(未確認) |
| ピークの年 | —(未確認) |
| 統計の基準年 | 2,025 |
| 後継者不足度 | ★★★☆☆ |
| 統計の出典URL | https://www.pref.kagoshima.jp/af07/documents/88775_20250327164812-1.pdf |
旧暦8月の八月踊りという奄美の農耕儀礼と一体になった太鼓文化と、くさび締めという独自の張力調整構造、女性でも片手で持てるほどの軽さを追求した製作技術が失われる
奄美三味線と兼業する製作者が多く、チヂン単体を専業とする職人は少ない。八月踊り自体の担い手(集落の人口)減少とともに需要も影響を受けている
産地|鹿児島県奄美市・大島郡徳之島町(鹿児島県) 世界の対比先|その他・分類なし
English: Amami chijin (wedge-tensioned hand drum)(Chijin are lightweight wedge-tensioned hand drums from the Amami Islands, made from camphor or chinaberry wood and horse or goat hide with the hair left on, played one-handed by dancers circling in the Hachigatsu Odori harvest dance.)