日本の生業と、世界の似たサービス

日本の生業と、世界の似たサービス下駄職人

下駄職人世界の似たサービス ─ オランダのクロンペン(木靴)職人

起源は諸説あり。日本語版Wikipediaは弥生〜古墳時代の田下駄(農具)説を、英語版Wikipediaは中国浙江省の新石器時代遺跡(良渚文化)説と、日本国内では平安時代後期(青森での出土例)を挙げる。履物として庶民の日常履きに広まったのは江戸時代後期で両版とも一致

共通の目的雨や泥の多い地面から足を保護しながら、日常で歩ける履物に仕上げる

やり方が、どう違うのか

日本|下駄職人世界|オランダのクロンペン(木靴)職人
アプローチハンノキ・ポプラ・ヤナギなどの木を丸ごとくり抜き、足全体を覆う閉鎖型のシューズを作る
使う道具(日本側)
使う素材(日本側)

⚠ 「使う道具」「使う素材」は日本側のみ実測しています(CSVに世界側の対になる列が無いため、 世界側の比較値は作っていません)。

もうひとつの世界の対比例=ヴェネツィア(イタリア)のショパイン(chopine)職人。木製の厚底で足を地面から離す構造は共通するが、下駄が雨・泥除けの実用品として庶民に普及したのに対し、ショパインは16〜17世紀のヴェネツィアで貴族女性の身分・ファッションの象徴として発達し、高さが数十センチに達するものもあった

なぜ違いが生まれたのか

日本は高温多湿で足を蒸らさず脱ぎ履きしやすい開放型が適し、家に上がる際に靴を脱ぐ文化とも合った。オランダは低地で寒冷な湿地が多く、農地や漁の現場で足全体を水や泥から守る必要があったため、密閉型の履物が発達した

もし消えたら、何が失われるのか

事業者数(現在)要取得(下駄専業の事業者数を公表する一次統計を確認できず。唯一「日田には現在10軒の下駄屋がある」という記述を大分県公式の観光マガジンで確認したが、これは日田1産地のみの数値で全国値ではない)
事業者数(ピーク時)要取得(事業者数としては未確認。ただし生産量の記録として「日田下駄は大正時代に年間1,000万足を生産」を大分県公式サイトで確認=事業者数の代替にはならない)
ピークの年要取得(上記の生産量記録は「大正時代」(1912〜1926年)という時代の記載のみで単年が特定できない)
統計の基準年要取得
後継者不足度★★★★☆ ★4(確度は低め。下駄職人の高齢化・後継者数を直接示す一次統計は見つけられなかったため間接根拠からの推定。①経済産業大臣指定の伝統的工芸品ではなく〈駿河塗下駄は静岡県知事指定の郷土工芸品にとどまる〉こと、②産地組合の情報発信が観光・PR中心で新規開業者数の裏付けが見当たらないこと、③隣接する木工履物であるオランダのクロンペン職人が実測ベースで職人数1919年3,884社→1977年113社→現在10軒前後という壊滅的減少をたどっていることを類推材料とした。直接の一次統計ではない点に要注意)
統計の出典URL要取得(事業者数の一次統計そのものが見つからないため)

失われるもの(数字にならないもの)

夏祭りで下駄を鳴らして歩く音、雨の日に庭先で下駄を履いて出かける生活の所作

いま直面している問題

ゴム製履き物の普及による売上減少、モータリゼーション・生活様式の変化、舗装道路での歯の摩耗の速さや音の問題から「下駄お断り」の場所も存在

調査メモ(備考欄・原文のまま)

下駄の起源時期が出典間で食い違う(日本語版Wikipedia=田下駄として弥生時代の登呂遺跡に遡り非農具の下駄は5世紀の出土例、庶民への普及は江戸時代後期。英語版Wikipedia=最古の下駄状遺物は中国浙江省の新石器時代遺跡、日本国内では平安時代後期に遡り2004年青森で出土例。原本表記のまま両論併記)。三大産地について検索エンジンの要約に誤りがあり、当初「久留米(福岡県)」という手がかりで調査したが、実際に確認できた三大産地は静岡市・福山市(広島県)・日田市(大分県)で、久留米は下駄ではなく久留米絣(絣織物)の産地だった(ヒントの誤りをこの調査で訂正)。クロンペン(世界側)の職人数は出典によって現在の数字が10〜15の範囲でばらつく(オランダ語版Wikipedia「Klompenindustrie」=1919年3,884社・8,396人→1942年1,827社・4,526人→1949年1,500社以上→1960年540社・1,226人→1968年216社・738人→1977年113社・475人。2017年時点「15人」、2023年「約10軒」とする報道もあり、いずれも政府統計そのものではなく報道・Wikipedia・協会関係者発言経由での確認にとどまる)。

出典

産地|静岡県静岡市/広島県福山市(松永)/大分県日田市=下駄の三大産地(大分県公式サイトで確認)(静岡県 広島県 大分県) 世界の対比先|欧州

English: Geta(traditional Japanese wooden sandals)(A craftsperson who shapes a flat wooden platform and fits it with a fabric thong to make traditional Japanese sandals.)