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鬼瓦職人(三州鬼瓦)世界の似たサービス ─ ヨーロッパのガーゴイル彫刻職人(教会建築の魔除け彫像)
三河地方の瓦生産は奈良・平安期の窯跡が確認されており古くから続くが、地場産業として本格化したのは江戸幕府8代将軍徳川吉宗が瓦葺きを奨励した享保5年(1720年)以降とされる。高浜での瓦生産は約300年前に始まったと伝わる
共通の目的建物の屋根の要所に魔除け・装飾の彫像を据え、外から見える権威と守りの象徴にする
やり方が、どう違うのか
⚠ 「使う道具」「使う素材」は日本側のみ調べています(世界側は同じ条件で確かめられていないため、
世界側の比較値は作っていません)。
もうひとつの世界の対比例=中国の脊獣(屋根の棟飾り彫像、魔除けの発想が近い参考比較)
なぜ違いが生まれたのか
日本は地震が多く、瓦屋根という「軽く葺き替えられる」屋根が発達し、粘土を焼く鬼瓦もその延長で生まれた。ヨーロッパは石造建築が中心で、恒久構造物の一部として石を彫るガーゴイルが発達した
五感で味わう価値・職人のこだわり
- 出会える舞台・空間|高浜市青木町の『鬼みち』は、名鉄三河線の高浜港駅から三河高浜駅まで約5キロ、2時間ほどの散策コースで、沿道には飾り瓦や鬼瓦が並んでいる。全国最大級とされる古代鬼面が展示された『ニコニコ鬼広場』、瓦の輸送が海運から鉄道に移ったころにできた切り通し坂道『鬼パーク』、瓦をテーマにした日本で唯一の『かわら美術館』もこの散策路沿いに続き、途中の古い寺には防災を願う飾り瓦も残っている。
- 五感|西三河でとれる粘土にはカオリナイトが含まれ、きめ細かく高品質に仕上がる。型紙を使った総手造りか、石膏型による粗成形のあと仕上げをし、約1150度の高温で2日ほど焼き上げることで耐久性にも優れた瓦になる。焼き上がった直後、窯の温度を950度まで下げてガスを送り込み、酸素を遮断して強制的に還元させる『込み(燻化)』という工程を経ることで、釉薬を使わずに独特の銀灰色『いぶし銀』が表面に現れる。手仕事の跡は木べらや金べらの当て方一つで変わり、同じ鬼の表情は二つとして生まれず、粘土の水分量の見極めにも長年培った勘が必要になる。
- 異常なこだわり|鬼瓦を作る職人は『鬼師』または『鬼板師』と呼ばれ、その多くの作業を今も手作業でこなしている。仕上げには木べらや金べらが使われ、粘土の乾燥から焼成、込みまで一つひとつ手を通す。三州の鬼師の仕事は、京都の知恩院や平安神宮、天龍寺、熊野神社といった神社仏閣、歌舞伎座、彦根城など全国の名だたる建物にまで及んでいる。高浜市の女性鬼師『kumi』さんは、これまでに500棟を超える神社仏閣用の大きな鬼瓦を一つひとつ手作業で一つひとつ丁寧に手がけてきており、2025年2月には経済産業大臣指定の伝統工芸士にも新たに認定されている。
- 外国人の驚き|瓦の産地の一角に、鬼瓦だけを見て歩く5キロ、2時間もの散策コースが整備されていること。全国最大級をうたう古代鬼面のモニュメントや、防火・防災・悪魔除けを願った珍しい飾り瓦を集めた寺まであることにも驚かれる。京都の知恩院や彦根城、歌舞伎座など、全国の名だたる建物の瓦を、この小さな町の職人たちが手作業で手がけている点にも驚く人が多い。市のマンホールの蓋にまで鬼面と市の花が描かれていることにも、町ぐるみの力の入れようとして強く驚かれるという。
- 豆知識|三州の瓦産業は、享保5年(1720)に徳川吉宗が瓦葺きを奨励したことをきっかけに、地場産業として本格的に栄え始めたとされる。矢作川が猿投山から運ぶ良質な粘土と、江戸への海運の便のよさが発展を後押しした。三州瓦は今も全国の粘土瓦生産量の約70パーセントを占める最大産地で、いぶし瓦の組合には30名、陶器瓦の組合には24社が加盟している。三州鬼瓦工芸品は平成29年11月30日に国の伝統的工芸品として正式に指定され、当時の事業者は12社にとどまっていた。高浜市は『三州瓦』『三州瓦シャモット』『鬼みち』の3つを、地域のふるさと名物として応援すると正式に宣言している。鬼みち沿いの蓮乗院には、防災や平安繁栄を願う珍しい飾り瓦も今なお数多く残されている。
もし消えたら、何が失われるのか
| 事業者数(現在) | —(未確認) |
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| 事業者数(ピーク時) | —(未確認) |
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| ピークの年 | ─ |
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| 統計の基準年 | ─ |
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| 後継者不足度 | ★★★☆☆ |
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| 統計の出典URL | ─ |
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失われるもの(数字にならないもの)
いぶし焼きが生む銀色の光沢と、粘土を手とヘラだけで鬼の表情に仕上げる「鬼師」という専門職が失われる
いま直面している問題
和瓦屋根の新築需要縮小(洋風・軽量屋根材への代替)、鬼師の後継者不足
出典
産地|愛知県高浜市・碧南市・安城市(三河地方)(愛知県) 世界の対比先|欧州
English: Sanshu onigawara (Sanshu demon roof tile)(An oni-shi sculpts a demon-faced ridge tile by hand from raw clay before smoke-firing it to a silver-grey sheen, placed atop a roof as a ward against evil.)