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漆器彫師(鎌倉彫)世界の似たサービス ─ ヨーロッパのウッドカーバー(家具・パネルの浮き彫り職人)
鎌倉時代、中国・宋から伝わった彫漆の技法を仏師が仏具製作に応用したのが起源とされる。伝統的工芸品指定を機に昭和53年(1978年)4月に「伝統鎌倉彫事業協同組合」が結成された
共通の目的木を彫り込んでから塗料や漆で仕上げ、立体的な装飾を持つ器物を作る
やり方が、どう違うのか
⚠ 「使う道具」「使う素材」は日本側のみ調べています(世界側は同じ条件で確かめられていないため、
世界側の比較値は作っていません)。
もうひとつの世界の対比例=中国の彫漆(剔紅)職人(漆を彫り込む点で技術の系統が近い参考比較。ただし鎌倉彫は木を彫ってから漆を塗る逆順である点が異なる)
なぜ違いが生まれたのか
鎌倉彫は鎌倉時代、中国から渡来した彫漆(漆を彫る技法)を、宋からの禅宗の影響下にあった仏師が仏具に応用し、木を彫ってから漆を塗るという逆転の発想に転じたことから生まれたとされる。ヨーロッパの木彫家具は素材の木目そのものを見せる文化が強く、彫りの上に不透明な塗膜を重ねる発想が乏しかった
五感で味わう価値・職人のこだわり
- 出会える舞台・空間|鎌倉市小町の鎌倉彫会館は、1階にカフェ・ショップ・ギャラリーを備え、3階には室町時代から現代までの作品を約50点展示する鎌倉彫資料館がある。JR横須賀線・江ノ島電鉄「鎌倉駅」東口から徒歩5分の距離にあり、2階と4階では伝統鎌倉彫事業協同組合による教室が開かれ、高度成長期以降にカルチャー教室で人気が広がったことで、今も全国から愛好者が通っている。
- 五感|完成した鎌倉彫は、彫り込まれた文様の凹凸に沿って漆の色が濃淡を作り、光を斜めに当てると刀の跡そのものが陰影として浮かび上がる。上塗りには透漆に朱色の顔料を練り合わせた漆を使うため、朱色の奥に木地の彫りの深さが透けて見える。仕上げの摺漆を経た表面は、指で触れるとしっとりと吸いつくような艶を帯び、日本的な草花を力強く大胆に彫った文様が、柔らかく温かみのある漆の質感と対照をなす。漆は乾くと水・酸・アルカリに強い被膜になるといい、使うほどに艶が深まっていく感触も鎌倉彫ならではの味わいとされる。
- 異常なこだわり|ロクロ挽き・たち込み・刀痕・下地・蒔き下地・中塗り・上塗り・乾口とりとマコモ蒔き・摺漆という工程を順に踏み、小刀・平刀・丸刀・三角刀・箱ノミ・曲り刀といった彫刻刀を用途ごとに使い分ける。刀痕の工程では彫った跡をあえて滑らかに消さずに残し、摺漆では生漆を薄く塗って綿布で拭き取る作業を2〜3回繰り返す。30センチ程度のお盆一つを仕上げるのに1〜1.5ヶ月を要し、一人前の職人になるまでには5〜7年かかるとされる。主原材料の桂の木は育つのに200年から250年を要するため、大きな材料の確保そのものが課題になっている。
- 外国人の驚き|13世紀半ば、禅宗とともに宋から伝わった堆朱の盆や大香合といった彫漆の美術工芸品に影響を受けた仏師たちが、木を彫ってから漆を塗るという鎌倉彫を生み出した。明治初期の廃仏毀釈で仏像の仕事を失った仏師たちが、生活の中で使う工芸品に活路を見いだして今の鎌倉彫につながったという転身の歴史も、外国人には意外な物語として伝わる。江戸時代には『萬寶全書』という茶道具の手引書に「鎌倉雕」の名で記録されるほど茶道具として広まっていた点も、単なる土産物ではない歩みとして驚かれる。
- 豆知識|公家の日記に「鎌倉物」という記載が現れたのは室町時代で、円覚寺の屈輪文大香合など数々の優品が生まれた時期にあたる。1889年の横須賀線開通で鎌倉が別荘地として発展すると、鎌倉彫は日用品や土産物としても作られるようになり、1979年には伝統的工芸品の産地指定を受けた。鎌倉彫資料館では約50点の作品を鑑賞でき(大人500円、小中学生250円)、第1・4土曜日の10時から正午に予約不要の彫刻体験(90〜120分)が受けられる。鎌倉彫工芸館では職人から直接教わる体験もできるが、こちらは事前予約が必要となる。
もし消えたら、何が失われるのか
| 事業者数(現在) | —(未確認) |
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| 事業者数(ピーク時) | —(未確認) |
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| ピークの年 | ─ |
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| 統計の基準年 | ─ |
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| 後継者不足度 | ★★★☆☆ |
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| 統計の出典URL | ─ |
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失われるもの(数字にならないもの)
鎌倉時代の仏師の技術を源流とする「彫ってから塗る」という技法と、実用品(盆・箱等)にまで応用された彫漆の文化が失われる
いま直面している問題
観光土産としての需要変化、後継者育成、漆の調達コスト上昇
出典
産地|神奈川県鎌倉市(神奈川県) 世界の対比先|欧州
English: Kamakura-bori (Kamakura carved lacquerware)(A Kamakura-bori artisan carves a deep relief pattern into wood before applying layers of lacquer, letting the lacquer's sheen pool in the carved shadows.)